大学3回生
3回生に進級
大学も3回生になりました。
3回生にもなると、講義はずっと減ってきます。
1・2回生で、だいたいの単位を取り終え、あとは3回生・4回生でないと取れない講義を受講するのみになっていました。
講義に潜り込んだ
私は、2回生で日本史講読aを取り終えていましたが、この年度から担当の先生が変わり。
アイ・イツミ・ハツエが受講していて、内容がすごく楽しそうで。
出席を取る授業だったのですが、出席票を提出せず、講義を聴きに、もぐりこんでいました(笑)
凄く面白い内容だった。
その授業で奈良の飛鳥寺へ見学に行くことになりました。
授業なので、タダで見学できます。
日曜日だったので、都合のつく人のみ参加、ということでした。
イツミとハツエが参加できなかったので、私とチセがもぐりこみ、アイと一緒に行きました。
先生がついて、建物について解説してくれるので、すごく楽しかった!
出席を取らないだろうと思っていたら、先生が最後に受講者名簿を取りだし、名前を呼び始めました…。
私とチセはどうする?と顔を見合わせました。
最後まで名前を読み上げた先生が、ついに私とチセに気付きました。
でも、その場はそのまま解散になり。
先生に、「名前、呼ばれてないよね?」と言われました。
私とチセは、素直に、「すみません。受講登録はしていないんですけど、面白いので毎回もぐりこんでいました。」と言いました。
すると、先生は、「そうかー、だから毎回、用意してた史料がちょっと足りなかったのか―!」と言って、笑いました。
受講登録をしていなくて、単位にもならないのに、講義を聴きに来る学生の方が珍しいから、許されたみたいです(笑)
面白かった講義
他に、面白い授業と言えば、平安時代の公家の屋敷の庭や、中世の寺院の庭についての講義もありました。
「作庭記」という史料を使って、どのような庭があるのか、またどういう庭が美しいとされていたのか、どのように作っていくのか、ということを学びました。
池泉回遊式庭園とか、ね(笑)
池を真ん中に配置し、その周りを遊歩道にし、池に橋をかけて渡れるようにしたり。
滝を作って小川を作り、池を海に見立てたり。
なかなか、面白かったです。
学芸員資格を取るための、必須科目もいくつか受講しました。
ゼミ
ゼミは、本格的に卒業論文を書くための指導に入りました。
それでも、最初のうちは、史料を配られて、それを読んでいくというスタイルで講義は行われました。
3回生からは、日本史の世界では有名な、網野氏ともバトルを交わすような、H川先生が担当になりました。
H川先生も、結構有名です。
新聞などにも、ちょこちょこ名前が登場します。
日本中世史の中でも、宗教、特に仏教が専門でした。
卒論に向けて
夏休み前、ゼミでは夏休みの宿題が出ました。
ゼミの最初のほうで、自分が興味のある分野・卒論で取り組みたいテーマを、みんなの前で発表しました。
私は、「忍者」か「水軍」にしたいと思っていました。
でも、「忍者」に関する史料はほとんどありません。
苦戦することが簡単に予想できました。
そして、とりあえずテーマを「水軍」に絞りました。
発表のとき、それで正解だったことが分かりました。
他の子が、「忍者」を選んでいたのです…。
卒論を書きあげた後で話してみると、私の方が断然忍者に関する知識は多かったですが(笑)
さすが、似たものが集まってる学科だわ…(笑)
そして、夏休み中に、自分が卒論で取り組もうと思っている分野の文献を、探してくるように言われました。
この時には、私は「水軍」から、地元の「雑賀衆」へと、テーマを絞り込んでいました。
理由は、簡単。
和歌山で「水軍」と言えば、「九鬼(くき)水軍」が有名です。
でも、その関係の史料を集めようとすると、熊野・伊勢あたりまで行かねばならない可能性が高くなります。
面倒です。
「雑賀衆」なら、実家から徒歩3分の博物館に史料がそろっているから。
それだけの理由で、テーマを決めました。
でも、このおかげで、のちのち町おこしのお手伝いができるようになるのですから、私の選択は正しかったようです。
私は、先生に言われた通り、市内にある図書館両方で、片っ端から史料を集めました。
大学にある史料(国史大系)以外は、すべてコピーを取りました。
夏休み明けのゼミでは、その成果を発表してもらうと言われていたのですが。
先生も忘れている上に、ほとんどの学生がまだ手を付けていない状態で(苦笑)
一体なんだったのだ、と思いながら後半を過ごしました。
しかし、このスタートダッシュの速さのおかげで、あとで楽ができました。
アルバイト
私たちは、3回生から、学生食堂でお昼休憩のみ、バイトをすることになりました。
アイが、学生生協で手伝いをしていて。
その関係で、私たちにも話がきました。
最初は、2名という話だったのですが、アイ・ハツエ・チセと私が、やりたいと言ったので。
当番制で、4人で雇ってもらうことになりました。
内容は、12時~13時の間、お弁当の販売をする、というものでした。
大学の学食は狭く、すべての学生は入りきりません。
そのため、学食で作った弁当を、キャンパス内でワゴン販売していました。
最初は、本当に弁当販売だけでしたが、そのうち販売準備も加わり。
最終的に、10時半から弁当作りを手伝い。
11時半から弁当販売の準備をし、販売。
販売は、最初は学食のおばちゃんと一緒でしたが、最終的に私たちだけでするようになりました。
そして、販売場所も、1か所だったのが2か所に増えました。
そして片づけて学食へ戻り。
13時にすべて完了という、バイトに発展しました。
お給料も、最低賃金ではありましたが、それなりに頂きました。
お金の計算は、すべて暗算でしました。
この時、私はやっと、暗算で早く計算する方法を見つけました。
値段は、いくつかのパターンしかありませんから、それの組み合わせを変えて覚えました。
それと、ここで対人スキルを、少しだけ磨きました。
相手は同じ学生ですから、多少失礼があっても、誰も気にしません。
こうして、ごく簡単な接客ではありましたが、経験を積むことができました。
学食のおばちゃんたちは、グループが2つに分かれていて、片方はガラがわるかったけど、お弁当担当のおばちゃんたちは優しくて、好きでした。
このバイトは、卒業するまで続けました。