kaleidoscope

自閉症スペクトラム障害、ADHD、うつ病を抱える如月の万華鏡のような頭の中を、書き連ねていきます。わわわアールブリュット作家。

時間の感覚

時間の感覚

 

「過去」と「現在」と「未来」。

それら三つがそろって、「時間」という概念が理解できるようになります。

 

過去の感覚

 

どうやら、私の「過去」の感覚は、多数派とは違うようです。

よく、「前に言った」「覚えてない」と、言い争いになります。

それが、「過去」に対する感覚の違いから来ているということが、最近だんだんと分かってきました。

多数派の「過去」って、一体どんな感じなんでしょう。

 

私の「過去」は、「現在」と同じくらい鮮明です。

3か月前に言ったことも、数秒前に言ったことと同じように、鮮明に覚えています。

そのシーンが、風景や音を含め、そっくりそのまま現在に再現されます。

思い出そうと思えば、すぐその記録映像を取り出すことができます。

 

リアルな「過去」

 

フラッシュバックの、コントロールできる版、といったところでしょうか。

特定のキーワードで、勝手に再生されるフラッシュバックや、タイムスリップ現象もよく起こりますが。

それとは違って、故意に引き出す映像、という感じです。

フラッシュバックは辛い状況の映像ばかりですが、自分で引き出した映像は楽しいものも多いです。

フラッシュバックが、頭を振る・体を叩くなどの物理的刺激がないと止められないのに対し、自分で引き出した映像は、再生も停止も自由自在です。


一般的?な過去

 

でも、多数派の人の「過去」は、そうではないようです。

「あのとき、あなたはこういう行動をしながら、こう言った。その時テレビで○○の番組を見ていた」

と言っても、伝わらないのです。

「そんな前のこと、覚えてない」と言って、会話は終わってしまいます。

約束したことも、覚えていない。

何と都合の良い記憶力なんだろう、と、羨ましくなります。

 

過去と現在は近いもの

 

私にとって、「過去」は「現在」と同じとまではいかなくても、かなり近似な感覚です。

数年前の過去も、数日前の過去も、同じです。

だから時々、それが何年も前の出来事であるという感覚を失い、突然、感覚がその時代に戻ってしまうこともあります。

これはタイムスリップと同じかもしれません。

忘れることができない脳、とも言われますが、確かにその通りです。

忘れるということが、どういうことなのか、良くわからないのです。

どんなに記憶から消し去ってしまいたいことでも、どんなに努力しても、忘れることができないのです。

 

多数派の人にとっては、「過去」はあくまで「過去」であり、忘れることができてしまうもののようです。

その感覚の違いが、日常生活でのすれ違いを起こしてしまうことも、多々あると思います。

錠剤の形

異常絞扼反射

 

私は、絞扼反射(咽頭反射とも)が異様に強いです。

絞扼反射とは、つまり、舌の付け根を押したり、喉の奥を突くと吐きそうになる反射のことです。

その反射が、人よりも強く、歯の治療にも難儀する始末。

歯医者さんでは、「異常絞扼反射」という名前がついている、と教えてもらいました。

 

その反射が強いため、口の中を触ることができないのです。

だから、虫歯の治療も、なかなかうまくいきません。

 

虫歯の治療などは、金属製の器具が口の中に入るのですから、異物として認識されても、自分でも理解はできますし、人にも何とか理解はしてもらえます。

問題は、食べ物や薬でも、同じ状況が起こるということです。

 

大玉のアメがダメ

 

たとえば、大玉のアメ。

口の中に入れてなめているだけで、絞扼反射が起こりそうになって、吐きだしてしまいます。

普通の大きさのアメなら、大丈夫です。

でも、ある一定の大きさを超えると、もうダメ。

冷凍庫で作る氷も、口の中に入れておくには大きすぎます。

入れたとたん、大きすぎて吐きそうになります。

 

薬もダメ

 

あと、困るのが薬。

錠剤の大きさによって、飲めないものがあります。

直径7ミリくらいまでなら、何とか飲めます。

一錠ずつですけど。

でも、1センチくらいの大き目の錠剤や、カプセル、カプレット(カプセル型の錠剤)は、飲み込めません。

飲もうすると、反射が起きてどうしても飲み込めません。

歯医者さんは、大き目の錠剤の鎮痛剤を処方するときは、割って飲んでいい、と言ってくれます。

 

形による

 

ところが、同じ錠剤なのに、3粒一度に飲めるものもあるのです。

クラ○エの漢方薬です。

大きさは、直径7ミリくらい。

なのに、一度に飲めるのです。

何が違うのか。

違いは、一つしかありません。

錠剤の角が、丸いのです。

通常の錠剤は、金太郎飴のように、短い円柱型です。

その角は、削られることなく、直角に曲がっています。

しかし、ク○シエの錠剤は、面取りをしていて、丸みを帯びています。

そのため、舌や喉に引っかかることなく、するりと通り抜けていくようなのです。

 

不思議です。

たったそれだけの違いで、飲めないはずのものが飲める。

口の中の感覚が過敏なので、そんな微妙な差にも、敏感に反応するのでしょう。

 

大丈夫なものとダメなものとの微妙な違い

 

おそらく、普通に錠剤がのめる人には分かってもらえない感覚でしょう。

同じようなものなのに、これはダメであれは大丈夫。

ASDの人には、そういうことが多々あると思います。

そんな事態が起こった時、普通では感じ取れない違いを、敏感に察知しているのかもしれない、と推測してみてほしいと思います

色水が怖い

水に色がついているのが嫌

 

私、水に色がついているのが嫌なのです。

ジュースとか、観賞用の道具の水に色がついているのは好きなのですが。

トイレの水とか、お風呂の水に色がついているのが、気持ち悪くて仕方がないんです。

 

トイレの洗浄剤

 

トイレの水を流すと、洗浄剤が一緒に流れて、便器を綺麗に保つっていう製品、ありますよね。

あれ、無色のもありますが、色がつくものも結構あります。

昔は特に、えげつない青色のものが多かった。

その水が、トイレの水を流すたびに大量に流れていくのが、なぜかとても怖いんです。

これは、親がはじめて使った時から、ダメでした。

 

入浴剤

 

あと、入浴剤にも、色つきのものが多いです。

あれもダメ。

何だか、お湯に浸かっていても、落ち着かないんです。

こちらは、最初は大丈夫でしたが、だんだんと嫌いになりました。

もしかしたら、嫌な色の物を使ったからかもしれません。

 

筆洗いの水

 

あと、水彩絵の具を使った後に、筆を洗った水は嫌いだったなぁ。

一色二色くらいまでならいいんですが、筆を洗うたびに、どんどん色が濁って、それを見てると吐きそうになる。

図工の時間は結構苦痛でした。

 

オイルタイマーは好き

 

色水が落ちてくるオイルタイマーなんかは平気なんですけど……。

何が違うのか、自分でも分かりません。

 

違いはなんだ?

 

もしかしたら、大量の色水が怖いのかも。

小さい透明の容器に入れて、それを光に透かして見るのは好きだけど、大量の色水は透明度が下がるから嫌なのかも。

トイレの場合は、水の流れが怖い上に、その水に色がついていて余計に恐怖感が増大したのかも。

 

とにかく、色のつく、トイレの洗浄剤は、今でも断固拒否。

それしか売ってなかったから、しばらく我慢して、と言われようものなら、トイレに行くたびにイライラ。

うーん、自分でも理由が分からない、謎の恐怖。

一体なんなんでしょう?(笑)

男性の声が怖い

男性の声がなぜか怖い

 

私は、男性の声が聞こえると、とても居心地が悪くなるんです。

特に、60代くらいの男性の声。

 

最初は、理由が分かりませんでした。

でも、最近、やっと理由が分かりました。

理由は、二つあります。

 

大きな声が怖い

 

一つは、声が大きいこと。

60代くらいの男性は、気が短い人がちょこちょこいます。

そのため、すぐに声を荒らげるんですよね。

そうすると、声は自然と大きくなります。

自身の耳が遠くなり始めていて、声が大きくなってきているというのもあるのかもしれませんが。

その声が、私にとっては恐怖であり、痛いのです。

 

声が低い

 

もう一つは、声が低いこと。

最近、テレビ番組で知ったのですが、男性が声変りをするようになったのは、類人猿から人類へと進化した後らしいのです。

なぜ声変りをするのか。

それは、敵を威嚇するには、低い声の方が効果があるから、らしいのです。

犬のうなり声って、怖いですよね。

あれも、威嚇するときの声です。

 

低くて大きな声を出す。

これって、完全に威嚇するときの行動です。

本人たちは、無意識なのでしょう。

 

そして、大多数の現代の人間は、本能を忘れて生きています。

だから、あまり気にすることもないのかもしれません。

 

本能が強い人たち

 

でも、ASD(自閉症スペクトラム)の人間は、大多数の人間より、本能が強いのです。

だから、私は、「低くて大きな声」を、本能的に恐れているのだと思うのです。

そうとしか思えません。

 

恐怖を感じる

 

外で近所のおじさんが奥さんか誰かに文句を言っているのを聞くだけで、理由もなくイライラします。

そわそわして、逃げたくなります。

家の中でも、父親の声が床や壁、天井を伝って(階下での話し声も、天井→床と伝って聞こえます)聞こえてくると、とても不安定になります。

とにかく、声を聞きたくないのです。

本当に、落ち着きません。

本来聞かなくてもいい音まで聞いてしまう聴覚過敏が、拍車をかけています。

 

全部がダメなわけではない

 

どの男性の声もダメだというわけではないのです。

おそらく、周波数の違いだと思うのですが、大丈夫な声もあるのです。

あと、声量の問題と。

周波数が低ければ低いほど、声量が大きければ大きいほど、怖いようです。

周波数が低くても、トーンを落として話してくれる人の声は、大丈夫なのです。

感情的になられると、女性の声でもダメなときもあります。

 

結構いる

 

バリバラという番組で、聴覚過敏の話が出たときに、ツイッターで同じく聴覚過敏を持つ人と話しました。

そのうち一人は、やはり男性の大き目の声が苦手だと言いました。

そして、兄弟が声変りをしてから、兄弟の声もダメになった、と。

 

それを聞いた私は、私の仮説は正しいのかもしれない、と思いました。

私たちは、本来人類が持ち合わせている本能が、特に強く表れている人間なのだろう。

だからさまざまなことに恐怖を抱き、自分の身を守るための行動にでるのだろう。

と考えているのですが、それが正しい気がするのです。

 

常に安全であろうとしている

 

要するに、安全側を取っているわけです。

多くの物を安全だとみなすより、多くの物に危険を感じていた方が、本当に危険な目に遭う確率は、低くなります。

感覚が、油断せずに生きている、野生の動物と同じだと思うのです。

 

もし、世界がノアの方舟のような状態になった時。

生き残るのは、異常を早急に察知した、ASD者なのかもしれません。

触られるのが嫌い

触られるとぞっとする

 

私は、人に触られるのがとても苦手です。

相手がよく知っている人であっても、嫌なのです。

 

たとえば・・・。

誰かが何かに気付いていないとき、声をかけても気付かないとき、その人の注意をひきつけるために、その人の腕や肩に触れて知らせることって、ありますよね?

私は、そういう触れられ方でも、とても不快に感じます。

相手が女性であれ男性であれ、とても不快です。

 

突然触られて驚くことはもちろん、触れられること自体が苦痛なのです。

理由は分かりません。

ただ、直接肌に触れられるわけではなく、服の上から触れられても嫌なのです。

何となく、痛いと感じます。

静電気でバチッ!となる感覚に似ています。

 

触り方次第では大丈夫

 

でも、手のひら全体でごしごしこするように触れられるのは、不快感はありません。

ふわっと触れられると、ぞっとして、叫びたくなります。

思わず、触っている人の手を、払いのけたくなります。

力を込めて触れられるのは、そんな不快感はありません。

 

それは離れていても同じで、隣の人と距離があるにもかかわらず、私はそっと触れられているような不快感を覚えます。

実際には触れられていないにもかかわらず、です。

体中がぞわぞわして、落ち着かなくなります。

 

夏などは、近くにいる人の体温が、空気を通して伝わってきて、すごく気持ちが悪いです。

その人が発する熱を、私の皮膚は敏感に感じ取るようです。

 

触れるときは、ぎゅっと

 

そっと触れられるのは、まるで虫が皮膚に止まって、わさわさ動いているように感じられます。

でも、しっかり触られると、「あぁ、触れられているな」と感じることができるので、不快ではないのかもしれません。

 

自閉っ子が触れられるのは嫌がるのに、ギュッと抱きしめられるのは喜ぶ、というのはこういうことなのかもしれません。

 

皮膚の過敏なのか、それ以外の理由なのか。

実に不思議な感覚です。

偏食

偏食

 

食べ物の好き嫌いは誰にでもあると思います。

しかし、発達障害の人には、より偏食が多いといわれています。

味が嫌。

食感が嫌。

見た目が嫌。

理由は、いろいろあるでしょう。

 

肉が嫌い

 

私は、幼稚園のころ、肉が食べられませんでした。

噛む力がなかったことと、そのためにいつまでも口の中に残り、最終的には繊維の塊になってしまうことが、原因でした。

塊になってしまうと、今度は飲み込まなければなりません。

でも、私は大きな塊を飲み込むのが苦手です。

未だに、カプセルや、大き目の錠剤は飲めません。

喉の奥が突かれて、吐きそうになります。

 

大玉の飴も、ダメです。

氷の塊も、口の中に入れ続けることができません。

ある程度小さくないと、異物認識されて吐き出してしまいます。

 

それと同じで、肉の塊が飲み込めなかったため、肉が嫌いでした。

今は、好きですよ(笑)

 

繊維質の野菜が嫌い

 

それと同じく、ホウレンソウも苦手でした。

ホウレンソウ自体は、好きなのです。

でも、時々、繊維質でバシバシのホウレンソウ、ありますよね?

そのバシバシのホウレンソウが、口の中で繊維だけ残り、飲み込めないのです。

そういうホウレンソウは、ダメでした。

今でも、小松菜はそういう風に感じて、食べられません。

 

歯ざわりがダメ

 

そうそう、野菜で言えば、インゲン豆が大嫌いです。

特に、冷凍ではなく生のインゲン豆をゆでたもの。

噛んだ時に、歯とこすれてキュッっという音が鳴ります。

あの音と、歯とこすれる感覚に、身の毛がよだちます。

体中を蟻が這い回るような、気味の悪い感覚に襲われます。

 

ねばねばが気持ち悪い

 

あと、納豆やオクラ、メカブ、とろろなどのねばねばした食べ物が食べられません。

これは、味や匂いではなく、ねばねばした感触がダメなのです。

口の中でねっとりまとわりついてくるのが、すごく気持ちが悪いのです。

 

触覚の問題も?

 

もしかしたら、口の中の触覚の過敏が、影響しているのかもしれません。

歯医者さんも、ダメですから。

 

わがままではない

 

小さなこどもの、食べ物の好き嫌いに、困っている方も多いでしょう。

好き嫌いの理由はいろいろあると思いますが、もしかしたら、こういう感覚の異常から来ているのかもしれません。

タダのわがままではない場合もある、ということを分かっていただけたら、と思います。

体温調節が苦手

体温調節のこと

 

私は、どうも体温調節が苦手なようです。

体温調節が苦手な自閉っ子は、多いようですね。

 

たとえば。

私の平熱は、冬は36.0~36.5度くらい。

夏は、37.0~37.5度になります。

冬と夏で、1度違います。

今までずっと、蛇やカエルのような変温動物だと言われてきました。

 

寒いとき

 

冬の寒い日は、外出から帰ると冷え切ってしまいます。

体温は、下手をすると35度を切ります。

外気で冷やされ、身体まるごとキンキンに冷えてしまいます。

そして、寒すぎて却って汗をかいてきます。

凍死する前は汗をかいたり、暑く感じたりすると言いますが。

凍死一歩手前ってことでしょうか……。

 

暑いとき

 

夏の暑い日は、外気で熱せられ、アツアツになります。

脳みそがゆだって、頭から湯気が出そうです。

常に熱中症になっているような状態です。

30度を超えたら、もうダメ。

こうなったらもう、身体の中に冷たいものを入れて、中から冷やすしかありません。

氷や凍らせたゼリーで何とかしのぎます。

仕事中でも、暑いともう頭痛とめまいとで大変です。

頭が回りません。

 

クーラーをつけたらつけたで、最初は冷えていいものの、だんだん冷えすぎて体が冷たくなります。

冬に手足が冷たくなるのと同じ状態になります。

 

緊張したり興奮したとき

 

緊張したり興奮したりしても、一気に体温が上がります。

一番緊張する歯医者さんなんかだと、凄い勢いで上がります。

麻酔する前なんかは、必ず熱を測らされるのですが。

家で測ると36.5度。

センターで測ると、38.3度。

毎回、そんな状態です。

ほんの20分ほどの差で、そんなことになります。

 

体温調節機能が壊れている

 

体温調節の機能が破たんしているとしか考えられません。

どうやって対処すべきか。

冬は、カイロやヒートテックを利用します。

それでも、寒いです。

夏は・・・。

とにかく冷たいものをなめる、それも舌の裏でなめると効果的。

後は、首筋を保冷剤で冷やす。

それも、家でならできますが、職場では無理。

困ります。


のどの渇きがわかりにくい

 

あと、私は喉の渇きが分かりません。

口が渇く、程度の感覚です。

夏でも、朝起きて70mlほどのジュースを飲み。

お昼ご飯の時に100mlほどの麦茶を飲み。

おやつに125mlのジュースを飲み。

晩御飯の時に、200mlほどの麦茶を飲み。

風呂上りに、100mlほどの麦茶を飲む。

これで合計、1日に、600mlです。

本来は、2リットル取るべきなんしたっけ?

 

よほど危険な状態でない限り、水分を取りたい欲求はありません。

病院でも、低血圧で脱水になりやすいから、水分取りなさいと言われるけど。

そんなに大量に飲めるものでもないし。

 

だから、夏はすぐにバテるんですよね。

分かってはいるけど・・・・・・。

 

体の欲求に無頓着?

 

身体が欲した時に、欲したものを食べたり飲んだりすればいい。

最近、そう思うようになって、余計に食に無頓着になってるのかもしれない。

食べたくないものは、体に合わないものだ、というのが、最近感覚的に分かってきたから。

しかし、それでは体が壊れてしまいます。

もう少し、きちんと自分の体の状態を意識的にモニタリングしなければなりませんね。