kaleidoscope

自閉症スペクトラム障害、ADHD、うつ病を抱える如月の万華鏡のような頭の中を、書き連ねていきます。わわわアールブリュット作家。

歯医者さんとの打ち合わせ

今日は、歯医者さんに治療前の打ち合わせに行ってきました。
なぜ打ち合わせが必要なのかというと、今回はいつものクリニックではなく、障害者歯科センターで、麻酔で眠っている間に治療するからです。

 

如月は、いつもは近所の歯科クリニックに行っていますが、感覚過敏の影響で口の中を触られることが極端に苦手で、口の奥の方を触ることができません。
それでも、たくさんたくさん練習して、慣れて、簡単で短時間の治療なら我慢ができるようにはなっています。
ですが、今回は奥の方の歯が痛いこと、口の中でレントゲンを撮るために寝る必要があるため、障害者歯科センターに行きます。

 

このセンターには、過去に何度かお世話になっています。
いろんな障害のある人(主に重度の障害のある人)や、高齢で持病のある人を専門に診ているところです。
かかりつけの歯医者の先生がそこでもお仕事をしていて、先生が出勤する日に、如月の予約を入れてもらっています。
この先生でないと、口も開けられないからです。
麻酔で眠っている間に治療するわけですから、時間が限られています。
そこで何をするか、どんな状態ならどんな治療をするか、という打ち合わせを前もってしておく必要があるのです。

 

昔に比べれば、だいぶん歯医者さんに行くことにも慣れていますが、それでもいまだに緊張します。
前日からそわそわ。
当日の朝からはもっとそわそわして、落ち着かなさ過ぎて体が勝手に飛び跳ねていました。
なぜか、ぴょんぴょんするとすこし落ち着けるのです。

 

歯医者さんに行くと、コロナ対策で透明なビニールカーテンがつるされていました。
手作り感あふれるビニールカーテンで、鉢植えの支柱や洗濯ばさみ、突っ張り棒を使って作っていました。
だれが考えたんだろう、よくできていました。

 

歯医者さんのドアの前で躊躇せず、すっと入れるようになたこと自体、如月にとってはすごい進歩なんです。
待合で何とか落ち着いて待っていられるようになったのも、つい最近のことです。

 

少し待って、診察室に入るとすぐにうがい薬を手渡されました。
コロナ対策なんだけど、そのうがい薬がとんでもなく不味い。
イソジンの方がいいなぁ…。

 

口の中の部分のレントゲンが撮れないので、パノラマレントゲンを撮ったのですが。
その時先生が、如月がセーラーの上着を着てることに気づいて、「なんや、また高校生に戻るんか?」と言っていました(笑)
セーラーは学生服ではありません、軍服です!(ここは大事なところ)

 

口の中を診てもらったのですが、歯列より内側(舌側)は絶対触らせません。

触られようものなら、瞬時に逃げます。
今日も逃げました(^_^;)
それがわかっているので、先生はできるだけ器具を頬側から持って行ってくれます。

 

噛み合わせにも問題があり、一番奥の歯にものすごく圧力がかかっていたので、少し削って調整してもらいました。
頰側から歯を削っていたのですが、デンタルミラーの位置が悪くて、どけてほしくて抵抗していたら、「この位置は大丈夫なはずやろ?」と先生が言うので。
これは、ドリルが嫌だと勘違いされているなと思って、目の前にあったミラーを指さして「これがダメ!」とハッキリと伝えました。
そうしたら、先生が「あ、こっちか」と言いながら、ミラーの位置を変えてくれて、 そのあとはおとなしくすることができました(;^_^A

 

口腔内の触覚過敏なんですよね、おそらく。
触っても大丈夫な場所と、絶対にダメで耐えられない場所がある。
今回はじめて、何がどうダメなのかを言語化して伝えることができました。
顔を背けて逃げるだけじゃなく、「ミラーの位置が悪いから、なんとかしてくれ!」ということが伝わったこと、とても進歩です。

 

麻酔前に聞いておかなければならないことも、聞くことができました。
いろいろ薬を飲んでいて、抜くことができない薬もあって、「麻酔前に薬を飲んで大丈夫か」と確認したら、また麻酔担当の先生に確認しておいてくれるそうです。
筋弛緩薬もあるから、きちんと伝えてもらわないと…。

 

歯医者の先生に思いっきりわがままを言ってますが、これは今までに築き上げてきた信頼関係があるからです。
治療できるようになるまで、ゆっくり時間をかけて慣れさせ、練習させてくれた先生のおかげです。
この状態になるまでに、実に20年ほどの時間がかかっています。
先生も「これがダメならこの方法でどうだ!」と試行錯誤しながら、よく付き合ってくれてるよなぁと思います。
本当に、感謝です。

 

待合にいるときに、受付の棚の上に、アマビエさまがデザインされた1合くらいの酒瓶が置いてあるのに気付きました。
どこかの酒屋さんが出していて、Twitterで見かけたものだったので、帰りに受付のおねえさんに酒瓶を指して「あれ、アマビエさんですか?」と聞いてみました。
そうしたら、お姉さんが「そうです」と言いながら、笑い転げていました。
まさか、気づく人がいるとは思いもしなかったんでしょうね… 。
ごめんなさい、そんなマイナーなもの知ってて(笑)

 

というわけで、打ち合わせは無事に完了したので、あとは本番の日を迎えるだけです。
体調を万全に整えて、臨まねば。