自分の感覚が普通じゃないと思い知る
ストラテラを飲みだしてから、もうすぐ2年になります。
ストラテラの効果は、体調によって少しずつ違います。
比較的よく効いて、落ち着いていられる日。
もとのそわそわ、ガサガサのままの日。
多少は効いているかな?と思える日。
いろいろです。
ストラテラを飲み始めてすぐのころに思ったこと。
「多数派さんって、こんなにすっきりした頭で、落ち着いた静かな世界で生きているんだ」。
私にとって、世界は騒がしく、落ち着きがないものでしかありませんでした。
みんな、そんな世界で生きているんだと思っていました。
私が感じているものが、みんなが感じているものなのだと思っていました。
ストラテラを飲んで、ADHDの症状が落ち着くと、私の感覚は普通ではなかったんだ、ということを実感しました。
ストラテラが効いている日には、多数派さんの感覚を。
ストラテラがあまり効いていない日には、本来の私の感覚であるADHDの感覚を。
両方の感覚を、体験することができました。
両方の感覚を経験してみて初めて、「あぁ、やっぱり自分が体験していないことって、理解できないんだわ…」と納得。
多数派がいいわけではない
でもね。
多数派さんの感覚がいい!と、完全に多数派さんを肯定したわけでもないんです。
なぜかって?
だって、ストラテラで落ち着いているときって、なんだか刺激が少なくて、面白くないようにも思えるからです。
刺激が多すぎて、そわそわして、辛い。
でも、刺激がなくて、静かな世界が続いても、面白くない。
今まで、私の世界が刺激に満ち溢れすぎていたから、面白くないと感じてしまうのかもしれません。
でも、静かで平凡すぎるのも、なんだかなぁって、思うんです。
いろんな考えが頭の中でごちゃごちゃになって、いろんな発想が生まれるという状況って、結構楽しいこともあるんです。
それにつられて、体までごそごそしちゃうのはしんどいけれど…。
今のストラテラの量では、ADHDの特性がまるまる出ていたり、すっごく落ち着いていたり、少しそわそわしていたり、いろんな状態が体験できます。
仕事をしていたりすると、効いたり効かなかったりするのは困るかもしれませんが。
仕事をしていない私にとっては、多数派さんの感覚も、ADHDの感覚も両方味わえる貴重な機会でもあります。
体験しないと理解できない
ストラテラの効果一つをとっても、「人間は体験したことがないことは理解できない」ということが、よくわかりました。
どれだけ言葉を尽くしても、伝わらないものは伝わらない。
それは、健常者であっても、障害者であっても、同じこと。
「百聞は一体験に如かず」
なんだと思います。