kaleidoscope

自閉症スペクトラム障害、ADHD、うつ病を抱える如月の万華鏡のような頭の中を、書き連ねていきます。わわわアールブリュット作家。

発達障害者にとっての自立とは?

自立って?

「自立したい」

「自立させたい」

そんな言葉を、よくききます。

障害者自立支援法」という法律もあります。


ふと思ったこと。

自立って、なんだろう?


辞書で「自立」の意味を調べると。

・他の援助や支配を受けず自分の力で身を立てること。ひとりだち。

とあります。


生活において、他の援助を受けずに…となると、障害者にとって「自立」というのは、事実上不可能になります。

ということは、障害者にとっての「自立」とは、別の意味で考えなければならないのではないでしょうか?

 

自分で自分に支援ができること

自分の力でお金を稼いで、そのお金で生活をする。

それは、「経済的自立」です。

それができるのが、一番だと思います。

しかし、障害の程度によっては、それはなかなか難しい場合も多い。


では、生活における「自立」とはなんでしょうか?

「経済的自立」も、生活における「自立」の一部ではありますが。

ここでは、それはちょっと横に置いておきたいと思います。


生活における「自立」。

特に、発達障害者における、「自立」。

私は、それは、発達障害者自身が、自分で自分に対して支援ができることではないか、と思います。


たとえば、話し言葉が苦手な場合。

自分の気持ちを伝えるために、文章を書いてみる。

絵カードを使ってみる。

絵に描いてみる。

気分表を使ってみる。


色々な方法があると思います。

これは、自分で自分にする視覚支援だと思います。

 

たとえば、耳からの入力が苦手な場合。

聞いたことを、すぐメモに書く。

ボイスレコーダーを利用する。

話している相手に、書いてもらう。

指示はメールで出してもらう。


自分の苦手な部分を補うため、他の人に協力をお願いすることもまた、自分に対する支援であると思います。

 

たとえば、感覚過敏の場合。

苦手な音から遠ざかる。

イヤーマフや耳栓を利用して、耳に入る騒音を軽減する。

まぶしいときは、サングラスをかける。

光量を調節する。

きついにおいから遠ざかる。


など、いろいろとあると思います。

自分の身を守るすべを見つける。

それも、自分に対する支援だと思います。

 

他にも、書くことが苦手なら、それに代わる方法ははいか?

片付けが苦手なら、どうすれば片づけられるようになるか?

苦手なことは、どうすれば少しでも苦手でなくなるか?

集中力が散漫なら、それを逆に利用する手はないか?

過集中なら、それを防ぐ方法はないか?


それを考えて、自分が生きやすいように工夫する。

自分で自分に対して支援を行うことができ。

自分で自分の暮らしを、より生きやすいものに変えていくことができる。

それが、「自立」ではないかと思うのです。


ただし、これはある程度の知能がないと難しいとは思います。

それぞれに適した「自立」というものがあると思います。

 

自立するために

「自立」するためには、何が必要か。

発達障害者自身が、発達障害者への「支援」を学ぶことだと思います。


ネットでも、調べれば支援の方法がいろいろと出てきます。

多くのものは、子供向けの支援について書かれていますが。

それは大人にも応用できるものが多いです。


どんな支援があるか、学ぶことによって。

自分にはどんな支援が合っているのか、知ることができます。

誰かに支援をお願いするときに、「こうしてもらえると分かりやすいです」と伝えることが、できるようになります。


一通りの生活を、パニックを起こさずにできるようになること。

それが「自立」の目標だとすれば。

「支援」を学ぶことが、一番の近道なのかもしれない、と思った次第です。