kaleidoscope

自閉症スペクトラム障害、ADHD、うつ病を抱える如月の万華鏡のような頭の中を、書き連ねていきます。わわわアールブリュット作家。

狭い場所が好き

ギューギュー詰め

私は、狭い場所が好きです。

それも、ギューギュー詰めになれるところ。

 

昔はよく、洗濯ものを入れる籠に入って、遊んでいました。

親が遊びで赤ちゃんを洗濯もの籠に入れるのって、よく写真で見たりしますよね。

あの状態で、遊んでいました。

洗濯もの籠に限らず、中に入れるものには片っ端から入っていました(笑)

たとえば、衣装ケース。

おもちゃ箱代わりに置いてあったのですが、おもちゃを放り出してその中に入る。

おもちゃよりも箱の方が楽しいという。

 

他にも、我が家には子供用のいす(座るとぷーぷー鳴るアレ)がなく、和室での食事のときは、下にビニールシートを敷き、風呂用の椅子に座らされていました。

これで食べこぼしても安心!ということで。

その食事用の、風呂用のいすをひっくり返して、中にすっぽり嵌って遊んでいました。

その窮屈具合がたまらなくいいのです(笑)

 

風呂用の椅子に似たもので、少し大きめの、子ども用の踏み台もありました。

それもひっくり返して中に入って遊んでいました。

 

洗濯ものを入れる籠を和室に持ちこみ、私がそれの中におもちゃの太鼓を持って入り。

その後ろに、風呂用のいすをひっくり返して同じくおもちゃの太鼓を持って入っている弟。

そんな写真が、アルバムに貼られています。

この時は、泉州に住んでいたので、だんじりごっこをしていたんです。

弟は私を真似て遊んでいました。

 

締め付けがたまらない

今でも、冷蔵庫と壁の隙間に入りこんだり、隙間に体を詰め込むのが好きです。

ギュッと押し付けられる感覚が、たまらないのです。

 

高機能自閉症の動物学者で有名な、テンプル・グランディン博士も、同じことを著書で言っているようです。

小さいころ、牛を飼っている親戚の家で、興奮している子牛を落ち着かせるための道具を見て感動した、と。

その道具とは、両側から子牛を挟み込み、ぎゅっと締め付けるものだったそうです。

その道具を使うと、子牛は落ち着くのだとか。

それを見ていた、小さなグランディン博士は、自分も挟まりたいと言って、挟まってみたそうです。

そして、とても心地が良かった、と。

その後、博士は自分で、締め付け機なるものを開発します。

落ち着かないときは、それで自分の身体を締め付けるのです。

 

なぜ狭い場所が落ち着くのか

どうして、狭い場所が落ち着くのでしょう。

私なりに考えた結論は、広い場所では敵に襲われる可能性が高くなるから、ということです。

 

野生の動物で考えてみましょう。

広い原っぱの真ん中にいると、どこから敵に狙われるか、分かりません。

狭い場所に入り込んでいれば、四方から狙われる可能性は、低くなります。

それで、安心できるのではないか、と。

 

ネコも、よく狭い場所に入っていたりしますよね。

動物にとって、狭い場所というのは安心できる場所なのでしょう。

 

感覚の特異性

あと、自閉っ子は自分の身体の範囲が分かりにくく、感覚が拡散しがち、といわれています。

そういったことも、原因の一つかもしれません。

狭くキツい場所にいることで、自分の身体が圧迫され、自分という本体に、感覚が凝縮されるように思います。

自分の存在を、確認することができる、というかなんというか…。

自分の身体の輪郭を、認識しやすくなるような気がします。

 

パニック時は狭いところで落ち着く

理由はよくわかりませんが、とにかく狭い場所は落ち着きます。

パニック時のクールダウンの場所として、狭い籠や段ボールハウスなんていうのも、効果があるかもしれませんね。