kaleidoscope

自閉症スペクトラム障害、ADHD、うつ病を抱える如月の万華鏡のような頭の中を、書き連ねていきます。わわわアールブリュット作家。

感情は遅れてやってくる

自分の気持ちがわかりにくい

 

発達障害の人は、自分の感情がわかりにくいといわれています。

自分で自分の体調や感情をモニタリングする機能が弱いために、そのような状態が起こると考えられています。

 

確かに、私も自分の感情がわかりにくく、数時間、あるいは数日経ってから、ある場面における自分の感情に気づくことがしばしばです。

その瞬間瞬間の自分の気持ちが、わかっているようでわかっていない。

 

 

例えば、ある人とお話をしていたとしましょう。

その人とは、価値観も合うし、話も合って、楽しいなと感じています。

確かに、楽しいと感じているのです。

しかし、それは井戸端会議における楽しさや、映画を見て楽しいと感じるような楽しさと同じ感覚なのです。

 

しかし、数時間、あるいは数日経ってその時のことを思い出す(正確には、頭の中に映像として流れている)と、その時に私は、「とてもうれしい」「幸せだ」と感じていたことに、気づくのです。

 

感情を引きずる

 

うれしいとか、幸せだと感じたときは、その感情を引きずっても問題はありません。

しかし、その逆の場合は、少々困ったことになります。

 

誰かと話をしていて、もやもやした気分になることがあります。

しかし、その場では、何が嫌なのかわかりませんし、そもそも自分が気分を害していることすらわかりません。

なんとなく、もやっとして、普通に話を続けます。

 

その数時間後、私はその時に嫌な思いをしていたことに気づきます。

「○○と言われて嫌だった」

「あの人が言ったことは、私はすごく反感を持った」

など、ネガティブな感情を抱えていることに、時間が経過してから気づきます。

 

嫌なことがあったとき、その場で「いやだ」と言えればいいんですが。

その場で自分が「いやだ」と感じていることに気が付かない。

後から気づいても、時すでに遅し。

「今更嫌だったなんて言えない」という状態で、もやもやした気持ちを処理できず、引きずったままになってしまいます。

 

その感情を処理できないまま、次にその人と会うと、もやもやした気持ちが蓄積されていきます。

帳消しになるくらいの良いことがあればいいのですが、毎回嫌なことをされると、その場で「いや」と言えないことが積み重なり、我慢できないくらい嫌いになってしまうのです。

 

信頼度にもよる

 

後から思い出したときに、「うれしい」「幸せだ」と感じることが多い相手に対しては、たいていその場の感情だけで「いやだ!」が言えます。

しかし、なんとなくもやっとすることが多い相手だと、その場で「いやだ!」が言えないという謎の現象もあります。

 

おそらく、信頼関係によるものでしょう。

何度も、うれしいとか、幸せだと思わせてくれる人は、信用できるから、その場の感情だけで「いやだ!」と言い切ってしまえるのだと思います。

 

人間関係への影響

 

こんな風に、自分の「今の気持ち」に気づきにくいことによって、人間関係がうまくいかないということがちょくちょくあります。

相手の気持ちが読めないことよりも、自分の気持ちがわからないということの方が、人間関係において問題かもしれません(´・ω・`)