kaleidoscope

自閉症スペクトラム障害、ADHD、うつ病を抱える如月の万華鏡のような頭の中を、書き連ねていきます。わわわアールブリュット作家。

宇宙語を話す

ついつい飛び出す宇宙語

 

自閉っ子が宇宙語を話すというのは、割と有名かと思います。

私も時々、ついつい宇宙語を話してしまうことがあります。

 

私が母に頼んで買ってきてもらったジュースを、他の家族に勝手に飲まれそうになった時のこと。

それを慌てて止めようとして、私が言った言葉。

「○×△□*~×△☆~!」

ジュースを指さしながら、宇宙語をしゃべってしまいました…。

 

その場では何とか意味は伝わり、ジュースを飲まれることを阻止できました。

カフェインレスの午後ティーをさがしてきてもらってるので、飲まれると困るんです。

普通の紅茶やコーヒーを飲むと、興奮状態になって12時間くらい異常なテンションになるので…。


ジャーゴン

 

宇宙語は、ジャーゴンとも呼ばれます。

どこの国の言葉でもない、単なる音の連なりのこと。

健常児でも、話し始めたころの一時期だけ、宇宙語を話すこともあります。

親にしかわからない謎の言語って、ありますよね。

親にもわからない謎の言語もあるみたいですけど(笑)

 

自閉っ子では、その宇宙語を話す時期が、長く続くことがあります。

私も、普段はちゃんと喋りますけど、あわてたり、パニックになると宇宙語を話してしまうこともあります。

 

宇宙語といっても、自分の思いを伝えるために発している言葉。

それが意味をなさない、単なる音の連なりであったとしても。

れっきとした意思表示なのです。

意味のない音声などではなく。

意味のある言葉なのです。

 

宇宙語は便利

 

宇宙語のことをツイッターでつぶやくと。

自閉仲間から、「自分も宇宙語を話す時がある」という反応が返ってきました。

その話題でしばらくやり取りした結果。

 

地球語が不便だから、宇宙語を話すんだ!

地球語は宇宙語より不便なんだ!

という結論が出ました(笑)

 

ホント、地球語って、伝えたいことが伝わらない、不便な言葉なんです。

言葉を使わない方がよほど、伝わるんじゃないかって思うこともしばしば。

 

非言語コミュニケーション?

 

自閉っ子は、実は「言葉を介さないコミュニケーション」に秀でている、という考え方もあります。

逆に言えば、多数派さんは、言葉に頼りすぎている、ということです。

直感的思考、動物的感覚を失ってしまっている、ということでもあると思います。

 

自閉っ子同士が、一言も会話しないのに、なぜかいつも一緒にいる、という話を聞いたこともあります。

自閉っ子と動物が、とても仲良しだというのも、有名な話です。

言葉に頼らないコミュニケーションが成立しているとしか、考えられません。

 

多数派さんは、「言葉が使えるから高等なんだ」と思っている節がありますが。

実は、そうではなくて。

単に動物として大切な何かを失っただけかもしれませんよ?

 

自閉っ子は共感能力が低いって言いますけど。

本当の意味での「共感」は、言葉を発しなくても分かり合えることなんじゃないでしょうか?

 

宇宙語を話すことの意味が、瞬時に理解できる自閉同士。

ここに、明らかに「共感」があるではありませんか。


自閉という文化

 

宇宙語一つをとってみても、多数派さんと自閉さんの間には、大きな理解の隔たりがある。

自閉さんには自閉さんの、文化があるのです。

それは、多数派さんよりも豊かで、美しい文化なのかもしれません。