kaleidoscope

自閉症スペクトラム障害、ADHD、うつ病を抱える如月の万華鏡のような頭の中を、書き連ねていきます。わわわアールブリュット作家。

社会人1年目・会社に行けない

圧力

 

それから2~3日。

今度は、ノルマをすべて達成するまで、戻ってくるなと言われました。

それを言われたのは、お昼すぎ。

「お昼食べてる場合じゃないで、すぐに行き!」と言われ。

私は、その言葉に従って、すぐに出かけました。

そして、夜8時。

まだ、大阪市内を自転車で走っていました。

もうこのまま、会社から逃げようか、と何度思ったか。

そのとき、指導の先輩から、携帯電話に電話がかかってきました。

電話に出ると。

「今どこにおる?ノルマ達成してなくていいから、早く戻ってきて・・・」

先輩が、泣きそうになりながら電話してきました。

 

泣きたいのはこっちだ!そう思いながら、私は事務所に戻りました。

ほとんどの人は、夜7時ころには事務所に戻ってきます。

私が8時になっても戻ってこなかったので、さすがに先輩はあせったようです。

「まさか、本当に戻ってこないと思わなかった。」

先輩は、そういいました。

その日は、ノルマ達成も、日報もなしで、許してもらいました。

この日が金曜日。

 

うつ状態

 

このころになると、毎週土日は引きこもり状態で。

ずっと好きだったゲームも楽しめなくなって。

一日中泣いていて。

 

でも、戻るな事件があった土日に、もう辞めたい、死にたいという思いが一番強くなって。

親との電話でも、はっきりとそう伝えました。

 

月曜日。

私は、会社に行けなくなりました。

それまでも、地下鉄で吐きそうになったり。

拒否する状態は続いていました。

しかし、この日は違いました。

起きることは起きました。

でも、辛くて、洗面所に立てないのです。

身だしなみを整えようとすると、震えが止まらず、足に力が入らず、立っていられないのです。

 

もうダメだと思った私は、会社に体調が悪いため休ませてほしいと、電話を入れました。

1年目は、有休を使わせてもらえません。

そのため、「病院へ行け。病院へ行ったらそのあと会社へ来い」と言われました。

 

心療内科

 

土日の間に、ネット等で自分の状態がうつ状態であると確信した私は、迷わず心療内科へ行きました。

そこで、いろいろ聞き取りがあり。

うつ状態」と診断されました。

先生は、会社は休みなさい、必要があれば診断書も書くし、薬も出す、と言ってくれました。

その時はとりあえず、薬は断り、家に帰りました。

 

そのまま、会社に電話をしました。

指導の先輩に、病院で言われたことを報告しました。

その時言われた言葉が、「なんで心療内科に行ったん?」でした。

「昔似たようなことがあって、その時と同じだと思ったので」とごまかしながら説明しました。

状況が状況なだけに、一日休むことができました。

 

仕事を辞める

 

親にも電話し、話をして、辞めることを決めました。

 

次の日も、やはり会社には行けませんでした。

朝から会社に電話して、しばらく休ませてほしい旨、伝えました。

 

一人暮らしだったので、動く気力もなく、ご飯も食べず、ずっと寝ていました。

昼の3時ころ。

指導の先輩から電話が来ました。

ご飯も食べられる状態じゃないこと。

もう辞めたいこと。

伝えました。

 

そこから、上司に連絡が行ったようです。

さすがに、自分のチームからうつ病者を出すことはまずいと思ったのでしょう。

すぐに、退職の手続きをしてくれました。

私の前に、2・3人すでに退職した子がいましたが、その子たちは上司にメチャクチャ言われたそうです。

しかし、私はすんなりと辞めさせてもらえました。

 

私の新社会人生活は、2か月と11日で終わりました。


ブラック企業だった

 

因みに、のちのち聞いたところ、私の退職後、続々と退職者が出て。

7月末には、3分の2が辞めたとのことでした。

おそらく年度末には、もっと沢山の人が辞めていたことでしょう。

同じ会社の東京本社に入社した友達は、12月に、「成績が悪いから、1月から会社に来ても面倒は見ない」と言われたため、退職したと言っていました。