社会人になった
就職
大学3回生の冬から始めた就職活動。
大学4回生の5月に、大手生命保険会社の営業と、出身地の大手スーパーに内定をもらいました。
そして、最終的に、大手生命保険会社の営業を選び、10月に無事内定式を迎えて、4月から、晴れて新社会人となりました。
同じ大学・同じ学部学科から、同じ苗字の友達二人も、同じ会社に就職しました。
これは、とても心強かったです。
この二人がいなかったら、私は入社してすぐ辞めていたでしょう。
実際、入社一週間で辞めた子もいました。
なぜ、私でも内定がもらえたのか。
その理由が、すぐにわかることになりました。
研修
最初の一週間は、主に会社のことを勉強し、マナーを叩きこまれます。
会社の勉強は、いわば洗脳。
マナーは、後々役に立つので、これは受けておいて損はないと思いました。
資格試験
次の週からは、生命保険の営業をするための資格試験に向けて、猛勉強です。
ここまでは、順調でした。
なんせ、覚えるところはすべて教えてくれるので、記憶力がいい私にとって、特に苦になることもなく。
毎日、前日勉強した内容の小テストがありましたが、赤点(7割だったかな?)を取ることもなく。
赤点だった子たちは、毎日居残り勉強をさせられていました。
自慢じゃないけど、私は一度も居残り勉強はしませんでした。
営業開始
4月末になり。
資格試験の勉強もしながら、先輩の営業に同行し、見学。
そして、新規開拓の飛び込み営業も始まります。
見本を見せてくれたのは、1回だけ。
指導に当たる人が、1人で新人4人+2年目1人~2人を受け持つのだから、仕方ないことだとは思います。
そのあとは、ちょこちょこついては来るものの、特にアドバイスもなく。
訪問件数のノルマを達成することだけを求められました。
達成できなければ、怒られる。
そんな中、試験の日を迎えました。
もちろん、試験はほぼ満点で通過。
ここから、本格的な営業が始まります。
自分の受け持つ会社を、二つもらいました。
そこへ通って、昼休憩に営業をかけながら、新規の開拓もしていくことになりました。
何か違う
他の子は、何とか3つあるノルマを達成しているのに、私だけ、1つしかノルマを達成できませんでした。
その理由が、全く分からないのです。
それでも、一か月、毎日毎日頑張りました。
指導してくれる先輩に、「何があかんのかな?」と言われながら。
あまりにもノルマが達成できない子には、ベテランの指導者が同行します。
ついに、私にもそのベテランさんがついてきました。
でも、そのベテランさんでも、営業が難しい会社を、私が受け持っていたのです。
それでも、私は毎日できるだけのことはしました。
ある日、指導の先輩に、「何であかんかわかる?」と聞かれました。
私は、全く分からなかったので、「分かりません」と答えました。
それに対して、「ちゃんと考えてるん?」と、先輩が言いました。
この言葉に、私は「もうこの人にはついていけない」と感じました。
指導者と合わない
私も、部活で人の指導をした経験があります。
だから、指導をする立場の人間が、どうしてもきつく言わないといけないときもあること。
逆に、言ってはいけないことも、ある程度分かっているつもりです。
だからこそ、「あぁ、この先輩は、指導者としての器じゃない」と感じてしまいました。
生命の危機
淀川の土手に上がり、自殺しようと何度思ったか。
地下鉄の駅で、電車を待ちながら、何度線路に吸い込まれそうになったか。
何度、営業先のビルの外階段から地面を見ては、飛び降りようと思ったか。
ここから、状況はさらに悪化していきます。