発達障害の診断の為に病院を受診
発達障害の診断を受けるに至るまで
私は、26歳の時に自閉症スペクトラム障害の診断を受けています。
なぜ、大人になって診断を受けるに至ったのか。
その経緯を、書いてみようと思います。
大学生のころ
事の始まりは、大学生の頃。
当時、「光とともに」がドラマ化されました。
メインテーマである、「自閉症」という障害。
この時、はじめて「自閉症」という言葉を知りました。
元々、知識欲が旺盛だった(今から思うと、これも発達障害の特性なんですよね)私は、インターネットで「自閉症」について、片っ端から調べました。
当時はまだ、子どもの事をつづったブログやHPが多く、「へぇ~、見えてる世界が違うこどもたちがいるんだなぁ。」くらいにしか思いませんでした。
検索の中で、いくつかヒットした数少ない大人の当事者のページを見つけました。
その時は、アスペルガー症候群のページだけがヒットしていました。
特性を読んでみて、「あれ、何か自分と似てるなぁ。」と思いました。
でも、自分には友達もいるし、吹奏楽部でちゃんと活動も出来てるし、コミュニケーションが取れないとかいうことはないなぁと思い。
「私は違うな」というふうに、考えていました。
今思えば、まだ学生だったから、困ったことにはなっていなかったんですね。
しかし。
そのあとすぐ、あの有名な、「自閉症だった私へ」という本を読むと。
半分くらい、あてはまるんです。
だから、「自分もこれかもしれない。いやでも、ここまで酷くはないからきっと違うんだろう。」と考えて、その時はそこで終わってしまいました。
社会での挫折
その後、私は就職活動を始めます。
某有名保険会社で、保険外交員として営業職に就き。
全く合わず、毎日出勤することが苦痛で仕方がなくなりました。
「死んだら楽になるだろうか」と、地下鉄に吸い込まれそうになりました。
1カ月と少しで、会社に行こうとすると足が震えて立っていられなくなりました。
会社に行けなくなったのです。
そこでいろいろ話を聞かれ。
「うつ状態である」と診断されました。
このままではいつか自殺してしまう。
そう思った私は、退職しました。
そこから3か月引きこもりました。
地元へ帰り、地元の某公共機関のアルバイトとして働き始めます。
たまたま空きが出ていた窓口に、元営業職ということで、配属されました。
ここは、メンバーがとてもよくて、最終的に6年間在籍しました。
再びの不調
その間に、出かけると酷く疲れたり、頭痛がして動けなくなったりすることが多くなり。
後輩としゃべっている時に、「気になるのなら、病院に行くだけ行ってみれば?」という流れになりました。
おそらく、不安障害とかになるだろう、行くなら心療内科だろうと思い、近所の病院の検索をはじめました。
一番近くにある病院の、診療実績の中に、「発達障害(自閉症、LDなど)」という言葉を見つけ。
ふと、大学時代に似てると思った自閉症のことを思い出しました。
もう一度、自閉症について調べてみる
ここからまた、ネット検索が始まりました。
以前検索した時よりも、高機能自閉症、アスペルガー症候群といった、大人の発達障害などのページが増えていて。
当事者さんの声も、沢山聴けるようになっていました。
いろいろ調べて、やっぱり自分もあてはまるんじゃないか、と気になりだしました。
AS指数の簡易チェックもみつけて、やってみました。
結果、閾値を超えていました。
歯医者さんの対応との共通点
検索しているときに、あることに気が付きました。
私は歯の治療が大の苦手なのですが。
調べている間に、自閉症の子どもの歯科治療の支援についての情報も得ました。
それは、かかりつけの歯医者さんが、私にしてくれていることと一部同じもので。
また、障害者専用の歯科センターで、かかりつけの歯医者さんの同行の元、治療してもらったこともあり。
発達障害の可能性は高いかもしれない。
そう思った私は、出かけるのが辛いことの相談のついでに、発達障害についても調べてほしいと考えるようになりました。
受診することを決意
もう一度、通えそうな病院をチェックし。
おとなの発達障害の診断ができる病院を検索し。
そうすると、市内には2軒しかありませんでした。
そのうち一つが、一番近い(徒歩一分)メンタルクリニックでした。
一番近い病院で、と選びましたが、これが後々、幸運だったことが分かります。
メンタルクリニックを受診するのに少し抵抗のあった私は、ネットで精神科ってこんなところだよ、怖くないよ、というHPを見て。
受診することを決心しました。
受診するにあたって、そのときすでに話し言葉が得意ではないことを自覚していたので、困っていること、聞きたいこと、気になること、今まであったエピソードで関係のありそうなこと、すべてピックアップしてメモにしました。
A4のルーズリーフの裏表、びっしりいっぱいになりました。
ここまで準備して。
次は、いよいよ受診です。